相続で後悔しないために・・・事例(1)

2012.12.3|円満・円滑。賢い相続対策

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「10年前にあなたに会えていたら・・・」

ある老婦人から、こう言われたことがあります。

家計の話、相続の話は、守秘義務がありますので、なかなか事例を紹介できません。
ただし、この話は、「同じような思いをする人が減るように、是非私の話をしてあげて」と老婦人が言って下さったので、部分的に省略してではありますが、紹介させていただきます。


老婦人のお宅は、ある駅の近くでお蕎麦屋さんを営んでいます。
ご主人が亡くなったのは、まだバブルの余韻が残っていた頃。
駅前が急速に開発され、建物は古いながらも、ある程度の広さのあった自宅兼店舗の建つ土地は、路線価額で6000万円ほどになっていました。

子供は息子さんが3人。
ご長男夫婦がお店を継いでいます。
その下の2人の弟さんは、結婚して家を出ています。

土地の時価相場が6000万円であっても、奥様が居て、子供が3人、しかも自宅兼店舗であれば、相続税は発生しません。
しかし、弟さんの奥さんの親戚が、弟さん夫婦にこう言ったそうです。
「6000万なら、お母さんが半分、子供が3人なら、1人1000万円づつ相続できる」

「1000万円あれば、住宅ローンの残債もほとんどなくなる」
「1000万円ぐらいならば、貰ってもよいのではないか」
そう思った弟さんは、もう一人の弟さんと話をし、ご長男に掛け合いに行きました。

ご長男にとっては、思いもよらない話です。
「2000万なんて、そんな現金があるはずないだろ! それを払うには、土地を売らなきゃならない。お前たち、店をやめて俺たちやお母さんに、ここから出て行けと言うのか!」

売り言葉に買い言葉、ご兄弟の仲は一気に険悪に・・・。

心を痛めたのはお母さんです。
お父さんが亡くなって、さしたる財産があるわけでもないのに、兄弟3人が相続のことで揉めてしまうなんて・・・。
そこで、弟さん2人に、わずかではあるけれども、ご主人が残した現金を分け与えようとしました。
それで兄弟の仲が元に戻ってくれるなら・・・と考えたのです。

すると今度は、思いがけぬことに、普段は温厚なご長男の奥様が、「それは絶対に納得できない」と言い出したのです。
「私はお店の仕事をして、子供の世話をして、広いだけの古い家を掃除して、お父さんを看取って、これからお母さんの世話もする。弟さんたちの奥さんは、小奇麗なマンションに住んで、お父さんお母さんの世話もせず、ランチだエステだと出掛けて行く・・・変われるものなら変わって欲しい! そんな人たちが、お父さんがお母さんに残したお金を持って行くなんて、絶対に許せない!」

結局、深刻な紛争にまでは発展しなかったものの、兄弟の仲は何年経っても、かつてのようには修復されないままだそうです。
そんな時に、お母さんは私と出会って、この話を聞かせてくれました。

そして、こう付け加えてくれました。
「生命保険が何千万か入ると思っていたんですよ。それがあったら、弟2人にもお金をあげられたし、兄弟が仲違いすることもなかったはずなんです。でも、貰えたのはたったの30万円だったの。お父さん、生きてる時に、3000万とか4000万の保険に入ってるって言ってたから、30万ちょっとのお金が振り込まれたのを見た時、『間違いじゃないですか?』って電話したんですよ。でも、間違いじゃないって・・・。ず~っと長いこと保険料払って、いくら払ったかわからないぐらいだけど、それで30万なんて、本当に涙が出てきちゃったわよ、あの時は」

その後、冒頭の「10年前にあなたに会えていたら・・・」の言葉が出たのです。
私も本当にそう思いましたし、役に立たない保険を販売していた保険会社とセールスに、激しい憤りを感じました。


このように、相続は、どんな形で問題が発生するかわかりません。
相続税が掛からないからこそ発生する問題もあります。
「10年前に・・・」とならないためにも、早期の準備をお勧めします。


多大な面倒とストレスの発生しがちな相続・・・
それを軽減・回避するための最大のポイントは「早期の準備」しかありません。
思い立った時こそ、絶好のチャンスです。
お気軽にご相談下さい。


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