相続、まさかのトラブル・・・事例(2)

2012.12.5|円満・円滑。賢い相続対策

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以前にも書いたように、家計や相続の相談事例は、守秘義務もあって紹介しにくいものです。
そこで今回は、私の事例を心置きなく紹介します。

母が亡くなってから半年ほど経った時のことです。
個人事業主であった父の現役時代の借入金・・・その半分は、母名義の借入金であることが判明しました。

もちろん相続放棄の手続きを取りました。
相続の放棄は「相続の開始を知った日から3ヶ月以内」。
半年経っていたので少々焦りましたが、無事に期限のオーバーはクリアできました。

相続からしばらく経って、思いがけない借金が判明することは、珍しいことではありません。
例えば、百貨店のカードからの借入れなどには、なかなか気付かないものです。
また、私のように、存命の父の借金だと思っていたのが、その半分は母の借金・・・といったこともありえます。
さらに、親戚の借入金の保証人になっていたというケースもしばしば耳にします。

私だから「ああ、そうだったのか」と、少々焦ったぐらいで乗り切ることができましたが、これがもし一般の方だったら、金額によってはかなりの衝撃を受けることになるでしょう。
さらに、払わなくても済むお金を払うことになってしまうかもしれません。

教訓その1。
相続には、思いがけない問題が潜んでいる可能性が高いものである。


さて・・・。
相続放棄の手続き自体はごく簡単です。
ただし、法定相続人である父と私と弟が相続を放棄すると、相続の権利は母の兄弟姉妹に移行することになります。
母は5人兄弟。既に3人が死去し、唯一の生存者は母の弟のみ。
兄弟が既に死去している場合は、その子供に相続の権利があります(代襲相続)。

そこで、伯父といとこたちの相続放棄も、一緒にやってあげようと思いました。
手間は一気に増えますが、他人の相続対策を行っている私が、高齢の伯父や、相続に関する知識がないいとこたちに対して、「後は自分でやって」と言うつもりはありません。

もちろん、作業は一度で済ませたいですから、家庭裁判所に書類を取りに行った際に、「相談窓口」なるところで、「一度に済ませられますか?」と確認をしました。
窓口にいたのは、家庭裁判所の職員さんではなく、明らかに何らかの縁故で、一線を退いた後の居場所を確保したと思われる「元弁護士」の爺さん。
この爺さんが、散々時間をかけて調べた挙句、「一度に手続きできます」と言ったのです。

しかし後日、書類を提出してみれば、
「法定相続人の分しか受理できません。他の方々の分は、法定相続人の方々の放棄が決定した後で、提出いただくことになります」

わざわざそれを確認した上で提出したのに!・・・ですよ。

「ちょっと待ってくださいよ。つい先日、こちらの相談窓口で確認して、『一緒で大丈夫』と言われたからこうして持ってきたんですよ」
そう言ったら、職員の方、一瞬困惑の表情を浮かべました。
おそらく、「ああ、またあの爺さんがやらかした・・・」といったことなのでしょう。
しかしそこは、文字通りのお役所仕事。
「申し訳ございません。深くお詫びします。でも、ダメなものはダメ!」でした。

こうして結局は2度手間となったのです。

教訓その2。
相談する人を間違えると、余計な手間が掛かったり、損失が発生する。


身の回りにいくらでも専門家はいるのに、「相談窓口なら大丈夫だろう」と思ったら、それが大丈夫ではなかった・・・。
まさか家庭裁判所の相談窓口で言われたことが間違いだなんて、誰も思いませんよ。
その後、まったく同じようなケースにも遭遇しました。
専門家の肩書きがあっても、相続の案件を何度も経験した専門家でなければ、信用はできないのです。

さて、ここで終わりではありません。
まあ、2度手間ではあっても、手続きさえ終えれば、これ以上の問題は発生しないと思っていました。

しかし!!!
何と、手続きを終える前に、唯一の生存者であった伯父が亡くなりました。
伯父の分の書類はもはや使えません。
伯父の子供3人の書類を新たに入手する必要が生じてしまいました。

教訓その3。
本当に、相続はいつ起こるか、何が起こるかわからないから恐い。



そして、さらに・・・。
最大のストレスは、この後に発生したのです。

いとこたちの分の手続きも私がやってあげたのは、ひとえに親切心からのこと。
それなのに、無茶苦茶に怒り出したいとこが一人、いたのです。
こっちは、「ウチの母のことですから、手続きは私がやらせていただきますよ」と言ってあげているのだけなのに、「ふざけるな!」とか「裏切られた」とか、ワケのわからぬ怒りをぶつけて来たのです。
さらには、礼を言うどころか、私に対して、理不尽かつ言いがかりでしかない説教を、偉そうに延々とたれる始末。
おまけに、「お前じゃ話にならない。信用できない。だから弁護士を紹介しろ!」。

「母の後始末だ」と思わなかったら、「ああ、そう。それなら自分でやりなよ。バ~カ」で終了ですよ。
弟も、ヤツが怒り出したと聞いて、「えっ? なんで怒られなきゃならないの?」
紹介した弁護士さんも、「五十田さんもやさしい人ですよね。『知らないよ』で済ませてしまっても問題ないでしょ。しかも、あの人、完全に何か勘違いしてますからね。私が『五十田さんにもお母さんにも何の問題もなく、単に法的な手続きの問題ですよ』と言ったら、私にまで怒って来ましたからね。ああいう人がいるから、揉めるんですよね」。

結局、弟が、「伯父さんも死んじゃったことだし、もう関わりを持たないことにしちゃえばイイんじゃないの」と言うので、「そうだな。一切縁切りだ」と思い、その一人だけは無視することにいたしました。
おかしな一人の人間に構っていては、他のマトモないとこたちの手続きも進まないし。
しかし、そう決めるまでの数週間は、思いもかけぬストレスを抱えることになりました。
余談ですが、結局その男は、私に手続きをさせれば0円で済むところを、弁護士に手続きを依頼し、数万円のお金を払ったそうです。

ということで教訓その4。
相続の問題は複数の人間が関与する。だからこそどこに揉め事の火種が潜んでいるかわからない。


そして最後に、追加で教訓を2つ。

教訓その5。
資産がなくても、マイナスであっても、相続の問題は発生する。


教訓その6。
相続を甘く見てはいけない。一見、何の問題もないように見えても、直面すれば多大な手間とストレスが発生する。


以上、是非ご参照下さい。


多大な面倒とストレスの発生しがちな相続・・・
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